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富を築く方法『新版 お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方 知的人生設計のすすめ』レビュー

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『新版 お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方 知的人生設計のすすめ』

著:橘 玲 出版社:幻冬舎 

発売日:2017/8/4 ジャンル:金融 国:日本

 

日本国の制度は大きく歪み、傾いています。その歪みから恩恵を受ける人が生まれ、他方では収穫される人がいます。今後この格差はますます拡がっていき、やがては修復不可能なものになるでしょう。

その時、あなたはどちら側に立っているのでしょうか?

本書p116より抜粋

 

内容

自由な人生を誰もが願う。国、会社、家族に依存せず生きるには経済的独立すなわち十分な資産が必要だ。1億円の資産保有を経済的独立とすれば欧米や日本では特別な才は要らず勤勉と倹約それに共稼ぎで目標に到達する。黄金の羽根とは制度の歪みがもたらす幸運のこと。手に入れると大きな利益を得る。誰でもできる「人生の利益の最大化」とその方法。

 

レビュー

本書は、色々なところで名著として宣伝されている本ですので、本書を読んだ事は無くとも、名前は聞いた事があるという方も、いらっしゃると思います。

それもその筈、本書を読めば必ずお金持ちには…なれません。

虚偽の内容と言うのは少々言い過ぎですが、本書の紹介文は、少し誇張されている内容のような気がします。そもそも、本書の最初の方に、「皆が皆成功する方法なんて存在しない」ときっぱり書かれているのですが…。紹介文を書いたのは恐らく編集の方だと思うのですが、本を売る為とはいえ、大袈裟に話を盛っている感じが、どうしても否めません。なので、「てっとり早くお金を稼ぎたい!」とか思っている方には、本書はお勧め出来ません。そもそも、お金持ちになる方法論すら、本書にはあまり記されていないので、読んだところで時間の無駄にしかならないと思います。

また、上述したように、本書は色々な場所で宣伝されている本ではあるのですが、その割には書かれている内容は難しいです。今時、もっと分かり易く金融の知識を記している本は沢山ありますし、それこそネット検索やyoutubeでも、それらの分野について分かり易く説明しているものはあるので、その辺を見た方が分かり易い様な気もします。

なので本書は、完全初心者向けというより、ちょっと踏み込んだ知識を得たいと思う方向けの本だと思います。

現在は新版が出版されていますが、本書は元々2002年に出版された本です。しかし、まるで現在の時代を予期したような、正鵠を得たセンテンスが多々登場し、橘氏の見識の深さには驚かされます。

そしてそれと同時に、「ああ、日本は本当にどんどん貧しくなってしまったんだな。そして、これからも多分、この流れは続いていくんだな」と、私は思ってしまいました。そもそも、橘氏の言う「黄金の羽根」というのは、一方は得をするが、その反面もう一方は損をする。みたいなシステムの事を指しているのです。それを黄金の羽根って…良く言い過ぎだろと思わないではないですが…。

簡単に本書の内容を要約してしまうと、資本を持っている者はこれから先もどんどん豊かになるが、単に雇われているだけの身の人は、これからどんどん貧しくなっていく。です。ましてや、今日では日本だけでなく、貧富の差が広がっているのが世界の常識になってしまっていますから、この流れは加速していく一方でしょう。悲しい話ですが。

といっても、別に現代は戦争をしている訳でも無いですし、江戸時代みたいな厳格な身分制度が存在している訳でも無いですから、現行の制度を正しく理解し、その制度を上手く利用していけば、お金持ちになる事も、決して不可能では無い訳です。チャンスは皆平等に与えられています。

なので、苦労してでもお金持ちになりたい!その為にはまず制度を正しく理解する必要がある!と思っている方には、本書はきっと大きな助けになってくれると思います。是非読んでみて下さい。