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めくるめく幻想世界への誘い『幻想小説とは何か: 三島由紀夫怪異小品集』レビュー

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幻想小説とは何か: 三島由紀夫怪異小品集』 著:三島由紀夫 編:東 雅夫 刊:平凡社

                       発売日:2020/8/27 ジャンル:文学評論

                       国:日本

 

内容

一九七〇年十一月二十五日―あの壮烈な自決事件から五十年のメモリアル・イヤーを今年(二〇二〇)迎えた昭和の文豪・三島由紀夫。その早すぎる晩年、三島は『小説とは何か』をはじめとするエッセイや対談、書評で、泉鏡花稲垣足穂らの怪奇幻想小説やデビュー直後の澁澤龍〓の著作を、熱烈に称讃してやまなかった。本書は、怪奇幻想文学の大いなる先覚者としての三島由紀夫の全貌を一巻に集成した、かつてないコンセプトのアンソロジーである。文豪怪異小品シリーズ、第九弾。

 

レビュー

本書は、日本を代表する作家、三島由紀夫が残した幻想的な小説と、これまた日本を代表する変じ…いや、文豪である澁澤龍彦の対談。そして、三島由紀夫幻想文学に対する書評が収められた作品集であります。

私は本書を編集した東 雅夫氏の事は存じ上げていなかったのですが、どうやらこの方はその筋では有名な方らしいです。Wikipediaを見れば、彼がこれまでに行ってきたお仕事を確認する事が出来ますが…。中々尖った活動を為されていますね…まるで魔境を覗き込んでしまったような感じがします。(勿論良い意味ですよ)

さて、本作の内容は上述した通り、三島由紀夫が生前に残した幻想文学に対する見解が収められていますが、幻想文学といっても、いわゆるファンタジー小説の事では無いので、あしからず。本書内で話題に出されている作家は、泉鏡花堀辰雄等の、耽美的な作風を得意とする作家です。他にも色々な作家の名前があげられていますが、正直この二人くらいしか、私には分かりませんでした。

しかしこうして客観的な視点で三島由紀夫の書評を読むと、彼は本当の意味でのインテリジェンスであったと、改めて思います。もし彼が今の時代に生きていて、現代の文化に触れていたらどういうコメントを残していたのでしょうか?思わずそう考えずにはいられませんでした。

本書を辞典代わりに使ってみれば、きっと多くの名作に出会えると思うので、是非本書を購入してみて、三島由紀夫のインナーワールドを覗いてみて下さい。

 

↓こちらは三島由紀夫作品の中で、私が最も好きな作品です。是非読んでみて下さい。

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