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なんかそういうデータあるんですか?『叩かれるから今まで黙っておいた「世の中の真実」』レビュー

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『叩かれるから今まで黙っておいた「世の中の真実」』 著:ひろゆき 刊:三笠書房

                          発売日:2020/11/27

                          ジャンル:社会学

 

内容

“忖度抜き”で「2ちゃんねる」創設者が語りつくす社会、仕事、教育、政治、人間関係。

 

レビュー

「優秀な人はどうせ自分の本なんて読まなくても勝手に行動する」なんて事を、以前ひろゆき氏は言っていた様な気がしますが、本著は中々為になってくれる本なので、一見の価値はあると思います。

ひろゆき氏は、日本で最大手のネット掲示板である、2ちゃんねる(現5ちゃん)の創設者です。しかしどういう訳だか、近頃彼は、色々なテレビ番組やネット配信動画等で、本来専門外である筈の、コメンテーターとしての分野で活躍しています。

この状況に対して彼は、「恐らく自分は忖度無しではっきりものを言うから、番組側にありがたがられてるのではないか」と自己分析しています。実際、時節ユーモアを交えながら歯に布着せぬ物言いをする氏のトークは中々面白いですから、真面目くさった専門家や大学教授の話を聞いてるより、余程楽しんで彼の話を聞く事が出来ます。

そんな事情で、様々な人と関わる機会が多いひろゆき氏ですが、最近少し困った事があるそうです。それは、「何かを論じる時に絶対に必要な前提知識が間違っている。若しくは古い価値観のままアップデートされていない人が多い」という事です。

氏は例として、今日の若者と、中高年の金銭感覚の相違を挙げました。今の二十代は生まれた時から不況に苦しんでいます。ですがその反面、今の中高年は栄華を極めるバブルの頃に入社しているので、その金銭感覚が大きく乖離してしまうのも、当たり前と言えば当たり前の話であります。しかし中高年は時として、「今の若者はやる気がない」とか「手取り15万なんて情けない」とか「自分達が大学生の頃は、自分で大学の学費を稼いで、しかも余ったお金で車を買っていた」といった類の頓珍漢な説教を、若者にしてしまう事がままあります。というか実際、私もこんなような事を言われた経験があります。

いやいやまてよ。当時の社会状況と今の社会状況は大きく違うのだから、一概には比べられないだろと思わずにはいられないですが、悲しい事に人間には、一度植え付けられた知識を、ずっと真実だと思い続けてしまう困った習性があります。

という訳で、ひろゆき氏は本作を執筆しました。(といっても、実際のところ彼は、自あとがきの部分しか書いていないらしいですが。後の部分は代筆してもらっているらしいです)本著作にはその題名通り、思わず知らなきゃ良かった…と思ってしまう様な、不都合な世の中の真実が記されています。その内容ははっきり言って、気分が落ち込むようなものばかりです。本書の内容を一言で要約してしまうと、要するに「日本は終わってる」ですから。

ですが、目を背けて現実逃避していたって、状況は絶対に良くなったりしません。なので、我々は今の世の中の現状を直視して、その上で行動していく必要があります。そういった気概がある人にとっては、本書はきっと助けになってくれると思います。

その反面「それじゃあ具体的に、自分はこの混迷の世の中でどういすればいいんだよ?」というような問いには、本書は答えてくれません。加えて、まあはっきりいって、そこまで衝撃的な内容が本書に記されてる訳では無いので、常日頃から読書をしていたり、情報を集める為にニュースを読み漁っている人にとっては、少々物足りなく感じる内容かもしれません。

しかし裏を返せば、普段本を読まない人にとって、網羅的に今の日本の現状が記されている本書は、かなり有意義な読書体験になってくれると思います。なので、どちらかというと、普段本を読まない人に、本書をお勧めします。是非読んでみて下さい。

 

 

 

 

↓この本もひろゆき氏が執筆した本です。読んでみて下さい。

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