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読者の予想を上回る、驚異のサスペンス 『その女アレックス』レビュー

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その女アレックス ピエール・ルメートル著 橘 明美訳 文藝春秋

発売日:2014/9/2(2011年) ジャンル:サスペンス 国:フランス

 

受賞歴

リーヴル・ド・ポッシュ読者大賞ミステリ部門(2012年)

インターナショナル・ダガー賞(2013年)

『このミステリーがすごい!2015』海外部門第1位

週刊文春ミステリーベスト10」海外部門第1位

「ミステリが読みたい!」海外編第1位

「IN★POCKET文庫翻訳ミステリー・ベスト10」第1位

本屋大賞翻訳小説部門第1位

 

内容

おまえが死ぬのを見たい―男はそう言ってアレックスを監禁した。檻に幽閉され、衰弱した彼女は、死を目前に脱出を図るが…しかし、ここまでは序章にすぎない。孤独な女アレックスの壮絶なる秘密が明かされるや、物語は大逆転を繰り返し、最後に待ち受ける慟哭と驚愕へと突進するのだ。イギリス推理作家協会賞受賞作。

 

レビュー

本作は、海外や日本で様々な賞を受賞した話題作です。

私は知らなかったのですが、どうやら本作は『カミーユ・ヴェルーヴェン警部シリーズ』というシリーズ作の二作目にあたる作品のようです。ですが、前作『悲しみのイレーヌ』を読んでいなくても、問題無く話についていけます。

私は大分前から本作を読みたいと思っていたのですが、今回やっと読む事が出来ました。感想を一言で言うと、手堅くまとまっていて面白い作品でした。ですが、個人的には絶賛する程でも無かったですね。なんとなく話の展開も読めましたし、実際その予想の通りに話が進んでいきました。

少しネタバレをしてしまうと、事件に巻き込まれた被害者である女性「アレックス」には、実は大きな秘密がある事が徐々に明かされていきます。「アレックスは一体どうなってしまうんだ⁉」という、アレックスの心配をする読者の気持ちは、「このアレックスという女は一体何者なんだ!?」という気持ちに変化していく訳です。

背表紙からも分かるように、本作の内容は凄惨で、救いが無いです。なのでグロテスクな内容に拒否感を覚える方は、本作を読まない方が良いと思います。といっても、それ程ゴア描写がある訳でも無いので、スプラッター作品が好きな人にもあまり向いてないと思います。少々猟奇的なサスペンス作品が好きな方は、本作を楽しく(?)読めると思うので、お勧めできます。ミステリーとして読めない事も無いですが、事件を追う刑事がすっきり謎を解消してくれる訳では無いので、少々消化不良感を覚えるかも。

という訳で、本作のレビューを終えます。それ程凝ったギミックがある訳ではありませんが、逆に言えばあまり癖の無い、手堅い作品なので、読んでみて損は無いと思います。

 

その女アレックス (文春文庫)

その女アレックス (文春文庫)