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私ウゴが、読んだ本と、たまに映画と音楽の紹介をします。

透明人間 レビュー

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透明人間 H・G・ウェルズ著 偕成社文庫刊

発行日 1897年 ジャンル SF小説 国 イギリス

 

内容

雪どけのはじまった、冬のおわり、その風変わりな男は、アイピング村にあらわれた。あやしいいでたちで、実験道具とおぼしき荷物を大量にはこびこみ、いつも顔は包帯でぐるぐるまき。謎の男は、宿屋で数カ月の間、実験をしている様子だったが、やがて、こつぜんと消えてしまう!?『タイムマシン』『モロー博士の島』等で有名なSF小説の父H・G・ウェルズ。彼の作品の中でも特に小説としての完成度の高い作品。

 

映像化作品

1933年に『透明人間』の題で映画化、2000年に『インビジブル』の題で映画化、2020年に『透明人間』の題で再び映画化、この映画は1933年版のリブートとなっています。

 

レビュー

古典的なSF小説の名作です。私は小学生の時に本作を読みました。

僕が読んだ偕成社文庫版は、子供向けになっていたので、難しい漢字にルビが振ってあたり、文字のサイズも大きいので、普段本を読まない人にもお勧め出来ます。内容も百年以上前に作られたとはとても思え無い程面白いですし。

何故今作を取り上げたかと言うと、最近(2020年)再び映画化されたのを知ったからです。中々評価も高いようなので、レンタルか配信されたら見てみようと思ってます。出来れば劇場で観たかったですが、もう既に映画館では上映していないようなので…。

ストーリーは、科学者が透明になる薬を作って、透明人間となり、様々な悪事を働くというもの。今でこそよくある設定ですが、当時にしてみればかなり斬新的な設定だったそうです。『タイムマシン』といい『宇宙戦争』といい、現代でも多々引用される設定を作り出したウェルズには、脱帽する事しか出来ません。

特質すべき点としては、透明人間と化してしまった科学者は傍若無人な性格をしています。大抵この手の作品では、不慮の事故により人間でなくなった主人公が、元の人間に戻ろうと苦労を重ねるのが定番のストーリー展開となっているような気がしますが、そのようなヒューマニズムに溢れる悲劇性を、本作からは微塵も感じられません。透明人間はただ不気味で、恐ろしいのです。ジャンルはSFですが、ホラーにも通ずる部分があると思います。

一応補足しておくと、タイトルと背表紙からして『透明人間』とネタバレされているので気にせずここまで書いてきましたが、本作の序盤には透明人間は出てきません。その代わり、全身に包帯を巻いたいかにも胡散臭い男が出てきますが。まあ何の捻りもありません。その男の正体が透明人間です。現代では余程勘の悪い…もといとてつもなくピュアな人以外は早々に彼の正体に気付くと思いますが、当時としてはショッキングなストーリー展開だったのしょうか…。その辺の感覚がいまいちよく分かりません。

現代のSF小説に読み慣れてると、若干きつい部分があるかもしれませんが、本作が稀代のSF小説である事は誰にも否定出来ないでしょう。是非手に取って、読んでみて下さい。

 

 

透明人間 [完訳版] (偕成社文庫)

透明人間 [完訳版] (偕成社文庫)

 

 

 

透明人間(字幕版)

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  • メディア: Prime Video
 

 

 

インビジブル (字幕版)

インビジブル (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

 

 

透明人間 (字幕版)

透明人間 (字幕版)

  • 発売日: 2020/12/09
  • メディア: Prime Video